座標終生

素晴らしきかな人生にしたいおじさんのつぶやきです。

排除される側からの視点(コンビニ人間)

 

コンビニ人間

コンビニ人間

 

 流石、芥川賞を受賞しただけあるなと思える内容だった。

読む前は、コンビニに全て依存して生きている奇妙な現代人を描いた今風の作品かと思っていたが、ちょっと違った。コンビニの店員が人間の生きる意味を問う内容だった。

 

主人公の古倉は36歳処女。結婚も就職もせず18年コンビニバイト一筋で生きている。幼いころからちょっと変わっていて気味悪がられていたため、バイト仲間の私服や、しゃべり方をまねたり何とか周りに合わせて生きている。「なぜ結婚しないのか?」「就職しないのか?」と聞いてくる人には「身体が弱いから」と言葉を濁して説明している。そんな中、白羽という男性アルバイトがやってきて・・・。

 

「現代の日本は縄文時代のムラから変わっていない。男は狩り(仕事)に行き結婚し家庭を守る。女は結婚し子供を産み育てる。それ以外の存在はムラから排除される。」白羽はキモくて最低の男だが話すことは、まんざら間違っていない。

 

ここには自分も「排除される側」の人間だなと思えた。

現在、仕事はしているが44歳にして独身で彼女も居ない。他の人からは気味悪がられて居るんだろうな。同僚と会話してもプライベートなことをあまり聞いてこないところに気を遣わせている感がある。ごめんね~。結婚すればもっと楽に話せそうな気もするが。

 

この作品が芥川賞を受賞するということは内容に共感している人が多いということだろう。そう思うと少し救われた気がする。

やっぱり読書は大切だね。

直ぐに答えは出ないけれど自分なりに何かを持って生きていきたいと思えた。

著者の村田さんに感謝。