日本がどういう経緯で戦争に至ったのかを知りたくて読んでみた。今年読んだ本の中で一番読みごたえがあった。
内容としては戦前の重要な三つの交渉について書かれている。
1.リットン調査団の報告書
2.日独伊三国同盟を結ぶまで
3.日米交渉(ハルノート)
どれも中高生に対して講義をするという形式だが、著者加藤さんの講義に応募してくるだけあって皆賢いなと思えた。日本の未来は明るい。
読んで一番感じたのは本にも書かれている「選択は真空状態で行われるわけではない」というところ。また、結果を知った現代から見るのと、現在進行形の当時から見る景色は違うということかな。
興味深かったはなし
敗戦というものがショックで生生しく「戦争はダメ」という感情論が強かったところからようやく客観的に見られる時代になって来たということか。
冒頭に在る「戦争とは相手国の憲法を書き換えること」という理論から行くと、天皇を中心とした当時の日本の国家体制が民主主義国家体制に書き換えられたということなのだろうか。軍の統帥権や女性には無かった選挙権など是正されて良かったと思える。
よく言われる説。
どちらも違うとあったが、さらっと流れていったので、もう少し詳細が知りたかったか?別の本の紹介(帝国の参謀)があったのでそっちを読みたくなった。