座標終生

素晴らしきかな人生にしたいおじさんのつぶやきです。

色々考えさせられる南京事件

 

「南京事件」を調査せよ (文春文庫)

「南京事件」を調査せよ (文春文庫)

 

日本テレビの記者である著者が戦後70年の節目2015年に作ったテレビ番組(NNNドキュメント南京事件 兵士たちの遺言」)の詳細を綴った本。

南京事件とは?ざっくり書くと1937年中国と戦争(厳密には宣戦布告していないから戦争ではない)していた日本軍は当時の首都南京を占領。捕虜の扱いに困った軍は彼らを揚子江沿いに集め機関銃で皆殺しにしたという事件。

 

最近は当時の写真の信ぴょう性を検証する本が出ているし、中国の反日政策は国内の不満に対するガス抜きで使われているとテレビで聞くので「南京事件」には懐疑的な気持ちが強かった。南京の大虐殺記念館には30万人が殺されたと書かれているらしい。30万人て・・・嘘くさ。昨年読んだ「騎士団長殺し」に触れているところが有って不快だった。

 

それでも、この本を読んで「南京事件」に対する意識は変わった。30万人は別として、やっぱり虐殺は有ったのではないかと思う。当時進駐していた複数の日本軍兵士の日記に殺した記述が残っているから。著者は事件調査で行う手法でこれらの事実関係の確認をしている。一次資料(日記帳など)そのものから「当時万年筆は有ったのか?」とか、「本当にその人はそこに居たのか?」とか、ひとつずつ裏付けを取っている。また、事件に反対してくる人のやり口も書いていて、多くは「一点突破型」で全体を吟味せず一部の矛盾点から全体を崩してくるとあった。確かに巻末の産経新聞のTV番組に対する批判は全体を見ていない。

 

もうひとつひねくれた見方をすれば日本兵の日記はねつ造か?ともいえる。それは自分の目で現物を見たわけでは無いから何とも言えない。今度は「南京事件は無かった」方の本も読んでみよう。もっといろんな角度からの情報を得て自分の頭で考えることが大切かな。

まあ、こういう本が出版されることはまだ救いだ。