ヒロニューのブログ

人生を充実させたいアラフィフ独身おじさんのつぶやきです。

国の関係も家族から(トッド人類史入門)

 

「人間関係の基本は家族との関係から」というはなしを人からされたことがある。それだけ家族との関係は他者との関係を構築する上でも影響するということだろう。
仏の歴史学者エマニュエル・トッド氏は「国の関係も家族から」と言っている。

最近出された著書「我々はどこから来て、今どこにいるのか?」は難解なのでこの入門書を読むことで理解が深まるらしい。

正直「我々は・・・」は、世界で売れた「サピエンス全史」の二番煎じくらいに思っていたが本書内の佐藤優氏に言わせると「似て非なるもの。知的な洗練度が全く違う」とハラリ氏の方をえせ歴史家呼ばわりしていた。以前「サピエンス全史」を読んで少し得意になっていただけにショックだった。そうなの~?

 

このトッド氏が書いた本は昨年調子が悪くなる前に一冊読んでいた。
第三次世界大戦はもう始まっている」というやつ。ウクライナ戦争についてあまりにも日本のマスコミが伝えていることと逆な内容なのでインパクトがあった。

また「家族の在り方」と「国家体制」の話が突飛でにわかに信じられなかった。

今回この本を読んで「家族の在り方」と「国家体制」の親和性についてトッド氏は長年研究していてむしろ家族の在り方専門家なんだということを知れた。
特に歴史上「核家族」が最も古く、人類が都市化していくにつれて「共同体家族」化していったという説は斬新だったがそれなりに納得できた。

自然すぎてあまり実感がないが日本とドイツはその間の「直系家族」らしい「英米」とも「ロシア中国」とも違う独自の道を進めないかと思えた。