ヒロニューのブログ

人生を充実させたいアラフィフ独身おじさんのつぶやきです。

民主主義がいいとは限らない(国家の尊厳)

 

今年最初に読んだのはこの本。

著者の先崎さんは「BSフジプライムニュース」(最近よく見る)にたまに出演していて、いつも参考文献を引用しつつ自分の意見をロジカルに語る姿が印象的な人だ。自分もこういう風に話ができたらな~と感心しながら見ている。そんな先崎さんはどういう国家観を持っているのか気になったので読んでみた。

内容は暴力化する世界情勢の中で日本がどういう国家を目指すのかを示唆するものとなっている。語るときと同じで様々な文献が引用されて意見を補完する構成となっていて、外国の哲学者の引用なんかは理解するのが難しかったか。(モイセス・ナイム「権力の終焉」読んでみたい)

今回読んで一番感じたのは「グローバリズム個人主義、自由と民主主義」が必ずしも一番良い社会制度では無い?と、疑問を持ったところ。
コロナ禍に於いて強権を発動できる中国がいち早くコロナ感染を抑え込んだが、米国は抑え込むことが出来なかった。更に自由主義を追求した米国は白人中間層が没落しポピュリズムに走ったトランプ大統領の登場以来国内が分裂してしまっている。
今まではハリウッド映画の影響か?刷り込みがあったのか?米国型の自由、民主主義が一番正しい!と思っていたが、そう言われるとちょっと待てよと思えるようになってきた。

戦後米国のレーガン主義を追従した日本は規制緩和して非正規雇用を増加していった。
ちょうど非正規雇用の人たちが登場したとき工場に勤めていた頃を思い出す。替えがきく入れ替わりの激しい人たち。効率が良いと言えば聞こえがいいけれど何か「情」が無くなった気がした。若い頃は面倒だと思っていた社員旅行や社内運動会。あれはあれで良い面が有ったなと思うようにもなっている。

 

先崎さんは、「日本は尊厳とコモン・センス(共通感覚、伝統、自己同一性)をキーワードにした国つくりを目指すべき。」と言っている。

わしも日本は米国追従では無くもっと自分を持った国になって欲しいと思っているが「効率、安さは正義」で動いている社会で「情」を盛り込んでいくのは難しいな。
こういう本を読んでまず考えることが第一歩か。

む~、自分の仕事の精度を上げることだよな。あとは他者に対し情をもって接するとかか。