ヒロニューのブログ

人生を充実させたいアラフィフ独身おじさんのつぶやきです。

一日で読める良書(自分の時間 1日24時間でどう生きるか)

 

「時間をいかに効率よく使うか」というテクニック的な内容が書かれていると思い読んでみた。確かにテクニックは書かれているけれど、内容は一段深かった。


「今まで何をやってきた?やろうと思ったことが出来た?」

今年50歳になる身にとって耳に痛い言葉だ。

P41「職業としての仕事以外に何かをやりたい」という欲求は、ある程度、精神的に成熟した人たちに共通する。この欲求を満たすべく努力しないと、「何かを始めたいのに始めていない」という焦りの感情が生じ、いつまでたっても心の平安が得られない。

そう、確かにこれ。皆思うことか。やりたいことが出来なくて焦燥感や不満を慢性的に溜めている人は多いのだろう。

そもそも何がやりたいのか?何をやったら満足感、幸福感を得られるのか?

P99「幸福とは肉体的、精神的快楽を得ることにあるのではなく、理性を豊かにし自らの生活信条にかなった生き方をするところにある」

ん~自らの生活信条・・・どうしたいのか・・・

そこで大事なのが現代人に欠けている内省的気分「自分をしっかり見つめること」とあった。

P98 われわれは自分のことを振り返って考えることをしない。自分の幸福とか、自分の進もうとする道、人生が与えてくれるもの、いかに理性的に決断しているか(あるいは、していないか)、自分の生活信条と実際の行動の関係など本当に大切な問題について、自分というものを見つめることをしていない。


その前に大切なのは「集中して物事を考える」ことで、一日の初めにまずやるべきこととして「頭の働き具合をためしてみる」トレーニングが紹介されていた。
方法は簡単で「通勤の時間にただひとつのことを考え続ける」というもの。

これやってみたけれど難しい。たった1分でも如何に自分の思考が散漫になっているか思い知らされた。昔に比べひとつのことを考えられなくなっていないか?明らかにスマホ脳になってるよな~。このトレーニングは引き続き続けたい。

あと「朝1時間早く起きる」「内なる一日を作る」とか色々タメになるテクニックが紹介されているが、一番心に響いたのは「この世の中に退屈なものなどない」というところかな。

つまらないと思っている仕事でも興味を持って勉強すれば背景や面白いものが見えてくる。(自然が好きなら街灯の蛾を捕まえて研究しても良いとまで書いてあった)
ただ毎日を何となく過ごすのでは無く、日々好奇心を持って自分が心から興味あるものをテーマにして学べばその活気と情熱が生活全体に良い影響を与えるとあった。

ここを読んで映画「ショーシャンクの空に」で主人公のティムロスがどんな状況でも好奇心を持っていたシーン(刑務所のグランドに転がる石にも興味を持っていたところ)を思い出した。好奇心は活力の源なのか。

何かを学び始めるには「大きくやらず少しの時間から」「計画に縛られるな」(意図的に狂わせても良い)最後には「物知り顔になるな」(自分がやってるからって人にひけらかすな)とまで書かれていた。

一日で読める分量だけれども、ビシビシと金言が心に響いた。とても百年前に書かれていたものとは思えない。こう言うのが色褪せない良書なんだろう。

いや~恐れ入りました~。